海外TVドラマでも天下獲り!ターミネーター旋風再び

2009年03月06日

  “Yes, we can!”“Change!”と、力強いメッセージでアメリカのみならず世界を熱狂させたのはバラク・オバマ アメリカ新大統領。勝利演説では、「変革の時が来た」と力強く宣言していたことも記憶に新しい。



  映画興行の世界でもチェンジの波が押し寄せているのか、日本の映画興行収入推移をみると、2008年に邦画が約6割を占め、2006年に続き、再び洋画を逆転してしまった。(図1)



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  以前の映画業界では、全米で大ヒットを飛ばせば、同じように日本でもヒットをする、というようなセオリーめいたものがあった。ところが、最近では必ずしもそれが当てはまらない。



  例えば昨年の全米大ヒット作品である『ダークナイト』は約5億3千万ドル(日本円で約530億円 ※1ドル=100円換算。以下同)、『アイアンマン』は約3億2千万ドル(日本円で約320億円)の興行収入をあげているものの、日本ではそれぞれ18億円、9億4千万円と、全米に対して約3%の結果にとどまっている。



  このように、日本における洋画の興行が低迷するなかで、今も昔も大きな支持を受けている作品がある。それが『ターミネーター』シリーズである。



  2003年に劇場公開された『ターミネーター3』は全米での興行収入が1億5千万ドル(日本円で約150億円)に対して、日本では82億円と、じつに約55%の高い比率になっている。日米の人口比率が約42%であることから単純に考えると、全米よりも日本のほうが大ヒットしたと言っても間違いではないのだ。



  第1作の公開からじつに25年の歴史を誇る『ターミネーター』だが、今年6月には待望のシリーズ第4作の公開を控えている。



  6年ぶりとなるシリーズ最新作の公開に先駆け、今年1月に正統派スピンオフとして、TVドラマ『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』<ファースト・シーズン>がDVDリリースされたのだが、なんとこのシリーズ、第1巻のリリースから1か月間の累計レンタル数が『24』や『プリズン・ブレイク』の記録を抜いて、TSUTAYA海外TVドラマ部門の歴代トップに躍り出たのだ。(図2)



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(C)2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.



  TVシリーズのストーリーは劇場版『ターミネーター2』の結末から5年後という設定。人類滅亡をもくろむ機械軍との対決にそなえ、劇場版でも謎とされていたスカイネット開発の根源を探っている。ターミネーターワールドは健在だが、初登場である美少女サイボーグが活躍したり、未来の指導者である息子を母が一人前の戦士にするため奮闘したりと、劇場版よりも女性の活躍する姿がより印象的になっている。



  それではここで『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』<ファースト・シーズン>のレンタル利用者の男女比率と年代比率のグラフをみてみよう。ジャンルがSFアクションということも影響してか、男性比率が約8割を占めているが、年代別でみると、20代から50代までじつに幅広い年代に支持されていることがわかる。(図3)



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  劇場版から支持している男性ファンが圧倒的ではあるものの、「SFアクション」「男性向け」という先入観を取り払えば、TVドラマ版は女性にも充分楽しめる内容になっているし、むしろ劇場版を観ていない人でもすんなり入り込めるストーリー展開となっている。食わず嫌いの女性にも是非オススメしたい作品である。

posted by soken at 13:19 | エンタメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

男の韓流ブーム到来!

2008年12月25日

  韓流といえば、世の中のイメージはこうだろう。2004年にNHK地上波でオンエアされたTVドラマ「冬のソナタ」に端を発する“ヨン様”が社会現象になり、韓流を世の中心に押し出した主導層といえば、中高年、それも50歳前後の女性たち。ゆえに韓流イコール、オバさま──そんな固定観念をお持ちの方がほとんどではないだろうか。


  ブームは熱しやすく冷めやすいもの、として、一部のメディアでは「韓流ブーム衰退」といった内容がささやかれるようになり、いわゆる“一発屋”的なムードが漂ったかのようにみえた。ところが、現実はこうだ。TSUTAYAにおけるアジアTVドラマのレンタル売上金額シェアの推移をみてほしい(図1)。


  ブームの初期から現在までを俯瞰してみると、安定して10%前後のシェアを維持しながら、さらに2007年度以降は再び息を吹き返し、右肩あがりにシェアを拡大していることがわかる。



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  ここでブーム初期にまでさかのぼり、いくつかの主要な韓流作品をデータで検証してみよう。


  まず、韓流ブームの先駆けである「冬のソナタ」のレンタル利用者の男女比率と、年代比率のグラフをみてみると、女性比率が73.3%で約4分の3を占めている(図2)。


  当時はまだレンタルするという習慣があまりなかった50代の女性よりも、20代〜40代の比率が高いところが、いま振り返ると意外性があって面白い。


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(C)2002 KBS Media Ltd. /Pan Entertainment All rights reserved.





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  続いて、2006年にNHK地上波でオンエアされた「宮廷女官 チャングムの誓い」のレンタル利用者のグラフをみると、時代モノ要素を含んだ作品という性質から、年齢層が高まりながら、主演女優イ・ヨンエの魅力もあり、男性比率が33.9%と、上昇していることがわかる(図3)。


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(C)2003-4 MBC





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  また、2008年にNHK地上波の同じ放送枠でオンエアされた、韓流時代劇「太王四神記」のレンタル利用者のグラフをみると、ヨン様主演ということで、女性比率が盛り返すと思いきや、そんな世間の予想に反し、男性比率が39.8%と、約4割を占めるまでになり、確実に男性、それも中高年男性にブームが波及していったのだ(図4)。


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(C)TSG Production Company LLC





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  このようにNHK地上波でオンエアされた主要3作品のデータから韓流ブームの流れを読み取ると、男性比率が年々上がっていることがハッキリしたが、それだけでは、最近の韓国TVドラマの好調要因として全てが語られたことにはならない。


  さて、ここであまり知られてはいないが、韓流時代劇「朱蒙」(全39巻)という作品について触れてみたい。


  じつはこの作品、2007年7月にリリースされた第1巻がTSUTAYAレンタル月間ランキングのアジアTVドラマ部門で首位を獲得してからというもの、続きの1〜2巻が毎月リリースされるたび、入れ替わり首位を獲得しつづけ、結果、17か月連続1位という記録を更新中の、大ヒットシリーズなのだ。


  「朱蒙」のレンタル利用者のグラフをみると、作品内容が正統派の時代劇だけあって、男性比率が44.7%とさらに高まりをみせている(図5)。


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(C)All Rights Reserved by MBC 2006/7





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  しかし、この連続1位の大記録も、12月2日に最終巻(39巻)がリリースされたため、来年1月には記録が途切れてしまうことが確実だ。


  そんな「朱蒙」が作り上げてきた韓流時代劇の上昇気流を引き継ぐべく、次に控えている作品が「テジョヨン」という作品だ。


  「テジョヨン」のレンタル利用者のグラフをみると、この作品で男性比率がついに52.9%と過半数に達し、男女比率が逆転するという大きな出来事が起きたのだ(図6)。


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(C)Licensed by KBS Media Ltd. 2007 KBS. All rights reserved





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  最近の韓国TVドラマの好調要因は、「朱蒙」や「テジョヨン」などの韓流時代劇のヒットによるものであるし、韓流のもともとの支持層である50歳前後の女性に、中高年男性がプラスオンされた結果だといえる。


  50歳前後の女性が支えていたと思われていた韓国TVドラマのジャンルで、男性比率50%以上の男性上位作品が部門ランキングの首位を獲得するという、数年前には予想もしなかった事態が年明け早々に起こる可能性が高い。


  もっといえば、「テジョヨン」のような韓流時代劇が地上波でオンエアされ、いま以上にメジャーになれば、一般的に20〜30代が多いとされるTVドラマユーザーが反応するだろうし、それよりも幅広い年齢層に飛び火するかもしれない。


  2004年から続く韓流ブームに一石を投じる、歴史的な瞬間が訪れようとしているのだ。


  2009年は、男の韓流ブームの幕開けの年になるかもしれない。



posted by soken at 14:25 | エンタメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

EXILE第2章 大ヒットの影にアラフォーあり!

2008年11月18日

 1990年代バブル末期。夜の帳(とばり)が降りるとき、ミラーボールのまばゆい光線が飛び交うなか、ジュリセン(羽扇子)が宙を舞い、ワンレン姿の女性が街のあちこちを闊歩していた時代。その頃に青春を過ごしたのは30代後半〜40代前半。いわゆる「アラフォー」(アラウンド・フォーティー)と呼ばれる世代である。

 21世紀になり、そんな彼女たちを再び熱狂の渦に巻き込んでいるアーティストがいる。それがEXILEだ。

 EXILEといえば、2003年に発売されたカバー曲「Choo Choo TRAIN」が余りにも有名だが、この原曲が発売された1991年に、20代前半でリアルタイムにこの曲を聴いていた世代がアラフォーである。

 2005年にはベスト盤『EXILE PERFECT BEST』を発売し、ミリオンヒットを記録しているが、2006年春に、ヴォーカルSHUNの脱退というグループ存亡の危機に直面する。しかし、そのピンチをチャンスに変えて、新ヴォーカルに、甘いルックスのイケメン・TAKAHIROを迎え、EXILE第2章の幕開けを宣言、素早く方向転換を図った。

 今年3月に発売したベスト盤『EXILE CATCHY BEST』が再びミリオンヒットを記録して、以前にも増して、輝きを放つEXILEだが、実はこのダイナミックな変革により、EXILEのCD購入者層は大きく地殻変動を起こしていたのだ。いずれもミリオンヒットのベスト盤、第1章『EXILE PERFECT BEST』と、第2章『EXILE CATCHY BEST』をデータで比較してみよう。

 まず、購入者の男女比率をみると、第1章では男女均等で、50%ずつだったのに対し、第2章では女性比率が約60%に増加している。(図1)



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 つぎに、購入者の年代別比率をみてみると、第1章では20代が51.1%で過半数を占めていたのに対し、第2章では30代と40代が大幅に増加している。とくに40代は7.1%から17.0%へと倍増している。実はこの30代〜40代の増加部分のほとんどは女性、すなわちアラフォー世代なのだ。(図2)


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 EXILEがアラフォー世代の支持を決定づけた要因は、何といっても2007年秋にTV放映された「めちゃ2イケてるッ!」(フジテレビ系)のオカザイルスペシャルだろう。この出演を機に、クールで骨太、ちょっといかついイメージが、一転、実は心優しくていい人! という親しみやすいイメージに変わったといえる。新メンバーTAKAHIROの人気に、オカザイル効果が加わることにより、20代中心だったファン層が、アラフォー世代の女性にまで幅を拡げたといってもいいだろう。

 今回のデータ分析結果から、EXILE第2章の大ヒットにおけるアラフォー世代の存在の大きさが証明されたが、実は彼らが初めからアラフォーに狙いを定めていたフシがある。そのヒントは、ベスト盤『EXILE CATCHY BEST』の楽曲リストに隠されている。再レコーディングされた「Choo Choo TRAIN」(1991年)や、「WON'T BE LONG」(1990年)、「銀河鉄道999」(1979年)など、アラフォー世代が幼少期や青春時代に聴いていた耳に馴染みのあるカバー曲をいくつも収録し、きっちりと攻めているのである。EXILEが戦略ターゲットとして、アラフォー世代を意識していたことがわかる。

 12月3日には、“EXILE PERFECT YEAR 2008”を締めくくるベスト盤『EXILE BALLAD BEST』が発売される。最近は景気低迷を背景とした節約志向により、女性が休日を家で過ごすことが多くなっているといわれているが、むしろこの兆候はEXILEにとって、大きな追い風になるはずだ。冬の寒い夜にしんみりした気分になれば、部屋で静かにバラードを聴いてみたくもなるし、世の中がクリスマスの準備に慌しくなれば、クリスマスソングの定番・ワム!の「LAST CHRISTMAS」のカバー曲を聴いて、気分を盛り上げたくもなる。

 アラフォー世代の心をもしっかりと掴んだEXILE。『EXILE BALLAD BEST』のミリオンセラーは間違いないだろう。


posted by soken at 18:38 | エンタメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする